2009 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物CMP-シアル酸合成酵素の核局在化の生物学的意義の解明
Project/Area Number |
21780308
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤田 明子 Nagoya University, 生物機能開発利用研究センター, 研究員 (60535003)
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Keywords | シアル酸 / CMP-シアル酸 / CMP-シアル酸合成酵素 / 糖鎖 / 細胞内局在 |
Research Abstract |
CMP-Sia合成酵素(CMP-Sia synthetase ; CSS)は、糖鎖の非還元末端に修飾するSiaの発現に必須の酵素で、Mg^<2+>の存在下でSiaとCTPから活性化体CMP-Siaを合成する。本研究は、脊椎動物CSSの核局在することの重要性の有無を検証すること、およびCSSの核においてシグナル機能があるのかどうかを検証することの2つのことを行うことを目的としている。CSSの核局在の重要を検証する研究では、まず核移行シグナル(NLS)を欠失させた変異体および1アミノ酸を変異させた細胞質ゾル局在CSSコンストラクトを作製し、NIH3T3細胞における安定発現株を作製した。細胞内局在および発現量を調べた結果、細胞質ゾル局在するCSSはその発現が非常に抑制されていることが明らかになった。細胞質ゾル局在のCSSは非常に早い分解を受けるのではないかと仮定し、プロテアソーム阻害剤を用いた阻害実験を行った。その結果、CSS変異体の発現量の上昇がみられ、CSSがプロテアソームによる分解を受けることが明らかになった。これはCSSの運命の一端を明らかにした初めての結果である。 次に、CSSの核におけるシグナル機能の探求における研究では、CSS相互作用分子の探索と同定を行うにあたり、まず内在性CSSを認識するツールの作製を試みた。CSSのN末端とC末端を抗原とした抗体をそれぞれラットを用いて調製した。これらの抗体は、細胞導入したCSSを認識したことから、Myc標識のような人口的付加のないCSSを用いて探索を行うことが可能になった。
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[Presentation] CMP-シアル酸合成酵素の基質認識および細胞内局在決定領域の生物種間比較2009
Author(s)
Fujita, A., Sato, C., Yasukawa, Y., Munster-Kuhnel, A.K., Gerardy-Schahn, R., Kitajima, K.
Organizer
20^<th> International Symposium on Glycoconjugates
Place of Presentation
Perto Rico
Year and Date
2009-12-03
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