2009 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属触媒の特性を利用した環境調和型含窒素複素環合成法の開発と創薬研究への応用
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21790003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有澤 光弘 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40312962)
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Keywords | 有機化学 / 合成化学 / 創薬科学 / 触媒・化学プロセス / 環境技術 |
Research Abstract |
基礎研究1、新規一石二鳥反応の開発申請者が見いだしたRing-closing metathesis-Oxidationについて様々な基質を用いて検討した結果、2つ目の反応のメカニズム(仮説)を提唱するに至った。現在、本仮説の検証実験を実施中である。 2、アトムエコノミーの良い連続反応の開発申請者が見いだした環化異性化反応を旧来用いていたα,ω-ジエンからトリエンや、エナミドーエン化合物に代え、種々検討した結果、環化異性化反応は2-ホルミルインドール誘導体の新しい合成法を提供できる事が分かった。 3、硫黄終端基板担持型金属触媒の開発申請者が見いだしたAu-(S)_n-Pd触媒と従来の金チオール化合物:Au-(S)_n-alky1との差異をナノ以下のレベルで明らかにすべく、GaAs(001)-(S)_n-PdとGaAs(001)-Pdを第一原理計算に付した結果、GaAs(001)-(S)_n-PdのS-Pd結合(5.24eV)はGaAs(001)-Pdの結合(4,78eV)よりも強いことが明らかになった。現在、Au-(S)_n-Pd触媒についても計算を実行中である。 応用研究1、一石二鳥反応、固体担持型有機金属触媒を鍵とする三次元多様型低分子化合物ライブラリーの構築と新しい創薬リードの創製:キナーゼ阻害剤ライブラリーの画一的合成法を確立した。現在、ライブラリーを構築中である。 2、アトムエコノミーの良い連続反応を鍵とする天然物合成:モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤 申請者が見いだしたインドール誘導体を与える環化異性化反応を用いてMAO(monoamine oxidase)阻害活性を有する天然物cinchonaminoneを合成する上重要な2つのユニットを合成した。
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Research Products
(16 results)