2010 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属触媒の特性を利用した環境調和型含窒素複素環合成法の開発と創薬研究への応用
Project/Area Number |
21790003
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有澤 光弘 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40312962)
|
Keywords | 有機化学 / 合成化学 / 創薬科学 / 触媒・化学フロセス / 環境技術 |
Research Abstract |
基礎研究 1、新規一石二鳥反応の開発 申請者が見いだしたRing-closing metathesis(RCM)-Oxidationのメカニズム(仮説)について検証実験を行った。更に、2つ目の反応を分子間・分子内炭素-炭素結合形成反応に展開し、多環性化合物の応用に成功した。 2、硫黄終端基板担持型金属触媒の開発 申請者が見いだしたAu-(S)n-Pd触媒と従来の金チオール化合物:Au-(S)n-alkylとの差異についてXAFS(X線吸収微細構造)を用いてアプローチした。また、Buchwald-Hartwig反応において、繰り返し利用が可能で反応液中への金属種漏洩が無いより実用的な改良型硫黄終端基板担持型パラジウム触媒の開発に成功した。 応用研究 1、一石二鳥反応、固体担持型有機金属触媒を鍵とする三次元多様型低分子化合物ライブラリーの構築と新しい創薬リードの創製:キナーゼを標的としたライブラリー(数百化合物)を構築中である(約50化合物合成完了)。 2、アトムエコノミーの良い連続反応を鍵とする天然物合成:モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤 申請者が見いだしたインドール誘導体を与える環化異性化反応を用いてMAO(monoamine oxidase)阻害活性を有する天然物cinchonaminoneおよびその誘導体(3種)を効率良く合成し、ヒト由来酵素(hMAO-AとhMAO-B)を用いて生物活性を評価した。
|
Research Products
(21 results)