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2009 Fiscal Year Annual Research Report

面性不斉エノラートを経由した不斉合成を基盤とする生理活性天然物の全合成研究

Research Project

Project/Area Number 21790014
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

吉村 智之  Kyoto University, 化学研究所, 助教 (20432320)

Keywords面性不斉 / 有機合成化学 / 不斉合成 / 全合成 / 生理活性天然物
Research Abstract

面性不斉エノラートを経由する不斉反応を鍵段階に用いるsilvestrolの全合成を目的に研究を展開した。現在までに申請者は面性不斉エノラートを経由する不斉分子内アルキル化反応が高収率、高立体選択的に進行することを見いだしている。しかし、silvestrolはベンゾフラン環に五員環が縮合したタイトな構造を有していることから、分子内環化反応による合成ルートでは工程数が多く効率的な合成は困難であると考えられた。そこで、分子内共役付加反応を用いるルートを考案した。本ルートではベンゾフランのC(2)位に側鎖を導入可能であることから、それを足掛かりとして五員環部の構築が可能である。そこのため、分子内アルキル化反応による合成ルートより効率的である。しかし、面性不斉エノラートを経る共役付加反応に関する知見は研究当初皆無であったことから、本反応における反応条件の最適化を行うこととした。
分子内アルキル化反応で最良の結果を与えた条件(塩基にナトリウムヘキサメチルジシラジドを用いテトラヒドロフラン中、-78℃)で反応を行ったところ環化体は得られるものの収率及びジアステレオ選択性は中程度であった。そこで、種々条件検討を行ったところ、塩基にリチウムヘキサメチルジシラジドを用いることで収率及びジアステレオ選択性が向上することを見いだした。さらなる収率、ジアステレオ選択性の向上を目指し、マイケルアクセプター部をジエステルとした基質で反応を行った。その結果、所望の環化体が収率60%、ジアステレオマー比16:1で得られた。このとき、主生成物の光学純度は78%eeであった。分子内アルキル化反応では、芳香環上の置換基が光学純度に多大なる影響を与えることが判明している。共役付加反応に用いた基質は芳香環上に反応点以外の置換基が無いにもかかわらず不斉誘導が起こった。これは、分子内環化反応に比べ分子内共役付加が速いためであると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 短寿命C-O軸性不斉エノラートを活性中間体とする新規不斉合成法の開発2009

    • Author(s)
      吉村智之、友原啓介、川端猛夫
    • Organizer
      第59回日本薬学会近畿支部総会・大会
    • Place of Presentation
      大阪
    • Year and Date
      2009-10-24

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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