2009 Fiscal Year Annual Research Report
Conia-ene型環化を鍵とする新規有機合成戦略の確立
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21790019
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高橋 圭介 Nagasaki University, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60380854)
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Keywords | Conia-ene / In(OTf)_3 / シナトリン / オームラリド / 全合成 |
Research Abstract |
オームラリドの全合成に関しては、研究計画に掲げた合成計画に従い、Conia-ene環化の基質となるアミド体を合成し、トルエン中、触媒量のIn(OTf)_3とともに加熱したところ、基質の光学純度を完全に保ったまま、望む環化体を得ることに成功した。このもののオゾン酸化とそれに続くNaBH4による還元的後処理により、水酸基が導入された水酸基を導入し、シリル化、エステルの還元を経て鍵中間体の合成に成功した。一方、シナトリンに関しては、光学活性な(S)-but-3-yne-1,2-diolの1位ベンジル化体のO-H挿入によるマロン酸単位の導入により得られる基質に対して、トルエン中、触媒量のIn(OTf)_3とともに加熱したところ、ほぼ定量的に所望の環化体が得られた。続くジヒドロキシル化とラクトン化により連続する4級中心を立体選択的に構築し、メチルエステルの藤澤還元、アセトニド化、ラクトンのDIBAL還元により、ラクトール体をエピマー混合物として得た。このものに、1-bromoundecaneより調製したリンイリドとのwittig反応を行い、アルキル長鎖を導入した。一級水酸基を酸化後、メチルエステルヘと変換し、オレフィン部の接触還元、脱アセトニド化、酸化、エステル化を経て、シナトリンの全炭素骨格を有する鍵中間体に到達した。来年度以降は、THF間の酸化によるγラクトンの合成と脱保護により、シナトリンC3及びC1の全合成を達成した後、スピロラクトン構築法を検討後、シナトリンA、シナトリンBの合成も検討する計画である。
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Research Products
(17 results)