2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗がん剤の開発を指向した抗腫瘍性アルカロイドGKK1032類の合成研究
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21790022
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
阿部 秀樹 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (00328551)
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Keywords | 合成化学 / 有機化学 / 薬学 / 抗腫瘍活性 / 多環性アルカロイド / GKK1032類 / 分子内Diels-Alder反応 / 不斉合成 |
Research Abstract |
糸状菌Penicillium sp.GKK1032株の発酵培養液から単離されたGKK1032A1、A2及びBは、デカヒドロフルオレン骨格(ABC環部)及びフェノールエーテル結合を介した12及び13員環を構造上の特徴とする極めて複雑な多環性アルカロイドである。これらはヒト子宮頸癌由来上皮細胞Hela S3に対し、アドリアマイシンと同等の細胞増殖抑制活性を示すことが知られている。そこで、昨年度に引き続き、これら多環性アルカロイドの不斉全合成経路の確立、及び類縁体合成と続く構造活性相関研究による活性発現機構の解明を目的として本研究を行った。初年度にGKK1032類のABC環部に相当するデカヒドロフルオレン骨格の立体選択的構築を達成した。次いで昨年度13員環部の構築を目指し、aldol反応による側鎖伸長の後、分子内光延反応を用いた13員環の構築、または、二級アルコールとフェノール誘導体の光延反応により側鎖部分を導入した後、分子内Reformatsky反応による13員環の構築を検討したが、いずれの経路においても目的とする13員環化合物を得るには至らなかった。また、閉環メタセシス反応を用いた13員環の構築についても検討を行ったが、複雑な混合物が得られるのみで、目的とする13員環化合物を得ることは出来なかった。また、二重結合の一つをヒドロホウ素化により、アルコールとしたトリエン化合物についても同様に検討を行ったが、目的とする閉環メタセシス反応は進行しなかった。 さらにFriedel-Crafts反応、またはStillカップリング反応による13員環の構築を検討したが、ともに複雑な混合物が得られた。得られた混合物中には、分子間での反応が進行したものが得られているものの、目的とする分子内反応生成物を得るには至らなかった。
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