2009 Fiscal Year Annual Research Report
N-アリールオキシインドールをキラルな合成素子とする不斉合成法の開発
Project/Area Number |
21790026
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中崎 敦夫 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (00366428)
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Keywords | オキシインドール / 多環式含窒素天然物 / 軸不斉 / 不斉合成 / 生物活性 |
Research Abstract |
オキシインドールは天然有機化合物に広く見受けられる基本骨格の一つであり、中でもC3位に不斉炭素原子を持つ化合物群は重要な生物活性を有するものが数多く報告されている。それ故に、C3位の立体化学を制御したオキシインドールの合成法の開発は有機合成化学において重要な課題の一つである。本申請者らはアミドの軸不斉(軸性キラリティー)に着目したオキシインドールの新規な立体制御法を立案した。本年度は「軸不斉を有するイサチン(3-ケトオキシインドール)の創製」に主眼を置き検討した。 市販の3,5-キシレノールから数工程で調製したブロモジエステルとインドールとのUllmannカップリングによって、N-アリールインドールを合成した。この分子の持つ2つのエステルに非対称化操作を施して、下部芳香環の両オルト位に異なる置換基を持つキラルな二置換N-アリールイサチンを得ることができた。この分子変換では、酵素法を用いた非対称化を行うことで光学活性なN-アリールイサチンを得ることも可能であると考えている。またこの分子の軸不斉が室温下で取り扱い可能な程度の安定性を有していることをNMR測定によって確認している。 一方、下部芳香環の片方のオルト位に置換基を持つ一置換N-アリールオキシインドールについては、市販の2-アミノ-5-ヒドロキシ安息香酸から上記と同様の方法で合成できた。この化合物についても軸不斉の安定性を確認している。以上のように、本申請者らは、軸不斉を持つ新規なN-アリールイサチンの合成法を確立し、その軸不斉の安定生を確認した。
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[Journal Article] Synthesis and Neuroprotective Action of Optically Pure Neoechinulin A and Its Analogs2010
Author(s)
Toshiaki Aoki, Kensuke Ohnishi, Masaaki Kimoto, Satoshi Fujieda, Kouji Kuramochi, Toshifumi Takeuchi, Atsuo Nakazaki, Nobuo Watanabe, Fumio Sugawara, Takao Arai, Susumu Kobayashi
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Journal Title
Pharmaceuticals
Volume: 3
Pages: 1063-1069
Peer Reviewed
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[Presentation] Total Synthesis of Norzoanthamine2009
Author(s)
Daisuke Yamashita, Yoshihisa Murata, Atsuo Nakazaki, Susumu Kobayashi
Organizer
22nd International Congress on Heterocyclic Chemistry
Place of Presentation
Delta Hotel and Convention Centre (Newfoundland and Labrador, Canada)
Year and Date
20090802-20090807
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