2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規機能性スピロボレート超分子ポリマーの開発、評価、医療への応用
Project/Area Number |
21790029
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
川幡 正俊 Tokushima Bunri University, 薬学部, 助教 (00441593)
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Keywords | 自己組織化 / 超分子化学 / ナノ材料 / 分子認識 |
Research Abstract |
スピロアニオン性自己集合体の脂溶性の向上を目的に,ビナフチル骨格の6.6^'位ヘオクチル基,ドデシル基の導入きれた新規スピロポレート化合物の合成を行つた.これらスピロボレート化合物はクロロホルムのような汎用有機溶媒に可溶であることを確認した. また,従来のスピロボレート化合物についてジメチルアンモニウム以外のアンモニウムカチオンとの交換が可能か検討を行ったところ,構造類似のテトラメチルアンモニウム,対称性の高い比較的かさ高い1,8-ジアザービジクロオクダン(DABCO)ビスアンモニウム,非常にかさ高いアダマンチル骨格を有した,医薬品であるアマンタジンアンモニウムとの交換が確認され、それぞれについて単結晶を得、X線構造解析によりその結晶構造を明らかにした.この際に、テトラメチルアンモニウム,アマンタジンアンモニウムとの複合体に関しては大変小さい単結晶のみしか得られなかったため,大型放射孝施設SPring-8にて測定を行った.これらの結晶構造はテトラメチルアンモニウムとの複合体はジメチルアンモニウム複合体とほぼ同じ結晶構造であったのに対し,DABCOビスアンモニウム複合体ではDABCOビスアンモニウム同士で相互作用たし,その周りをスピロボレード分子がチューブ構造で取り囲んでいた.アマンタジンアンモニウムではさらに複雑な結晶構造となり,アマンタジンアンモニウム分子群からなるカチオン性のシート構造を形成していることが明らかとなった.さらに,現在アンモニウムだけでなく,ピリジニウムとの複合体の形成にも成功し,その構造について調査中でうる.
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Research Products
(1 results)