2009 Fiscal Year Annual Research Report
天然変性蛋白質PQBP1のセグメントラベルとNMRによる分子認識機構の解明
Project/Area Number |
21790034
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
水口 峰之 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (30332662)
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Keywords | タンパク質 / 生体分子 / 天然変性蛋白質 / NMR |
Research Abstract |
Polyglutamine tract binding protein-1(PQBP-1)に結合するU5-15kDを安定して得るために、U5-15kDの発現プラスミドを改良した。U5-15kDはC末端13残基を自己分解する性質があるため、自己分解後のU5-15kDに相当するU5-15kD(1-128)の発現系を構築した。U5-15kD(1-128)の発現プラスミドは、低温ショックベクターであるpColdを採用した。これにより、自己分解後のU5-15kD(1-128)を安定して発現・精製することができるようになった。また、低温ショックベクターを用いることで、夾雑タンパク質を最小限に抑えることができた。U5-15kD(1-128)の精製は、Niカラムとゲルろ過クロマトグラフィーによって行った。非標識体と^<15>Nラベル体について、十分量のタンパク質試料を得た。 PQBP-1のセグメントラベルにも取り組んだ。本研究ではPQBP-1(1-240)の非標識体と、PQBP-1(241-265)の^<13>C/^<15>Nラベル体を別々に発現・精製する。これらの2種類のPQBP-1フラグメントを連結させることにより、PQBP-1の241-265残基のみをラベルする。PQBP-1の1-240残基をコードするDNAをPCRによって増幅し、pTXB1ベクターに挿入した。このpTXB1ベクターは、インテインとPQBP-1(1-240)の融合蛋白質を発現させるために用いた。また、このベクターで発現するインテインはキチン結合ドメインをもつ。次に、PQBP-1(241-265)のDNAをpTWIN1ベクターに挿入した。これにより、N末端がCysのPQBP-1(241-265)を発現させることができる。
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