2010 Fiscal Year Annual Research Report
天然変性蛋白質PQBP1のセグメントラベルとNMRによる分子認識機構の解明
Project/Area Number |
21790034
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
水口 峰之 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (30332662)
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Keywords | タンパク質 / 生体分子 / 天然変性蛋白質 / NMR |
Research Abstract |
天然変性蛋白質PQBP-1のセグメントラベルに取り組んだ。本研究ではPQBP-1(1-240)の非標識体と、PQBP-1(241-265)の^<13>C/^<15>Nラベル体を別々に発現・精製する。これらのPQBP-1フラグメントを連結させることにより、PQBP-1の241-265残基のみをラベルする。PQBP-1(1-240)/pTXB1ベクターで大腸菌BL21(DE3)を形質転換し、インテインとPQBP-1(1-240)の融合タンパク質を発現させたところ、発現量は少ないものの目的の融合タンパク質を発現できた。さらに、キチン結合カラムによって融合タンパク質を精製し、精製後にインテインでPQBP-1(1-240)を切り離すことにも成功した。最終的にはHPLCを使ってPQBP-1(1-240)を精製し、質量分析で目的タンパク質であることを確認した。しかし、NMR解析に十分な量(5~10mg以上)を得ることができなかったため、現在は発現・精製法の改良を行っている。また、PQBP-1(241-265)/pTWIN1ベクターで大腸菌BL21(DE3)を形質転換し、N末端がCysのPQBP-1(241-265)を発現させたが、こちらは発現が確認できなかった。別のベクターを使うなど発現ベクターの改良が必要である。 PQBP-1(241-265)について、通常のNMR解析で用いる^<13>C/^<15>Nラベル体を準備しCBCANH等の多核多次元NMR測定を行なった。NMR測定はクライオプローブを装備した800MHzNMR装置を使って290Kで行った。現在、測定したデータの解析を進めている。
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