2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノFIAシステムを用いた新規リアルタイムTRAP測定法の開発とその応用研究
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21790037
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
和田 光弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (40295093)
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Keywords | TRAP / ナノFIA / マイクロダイアリシス法 / 抗酸化 |
Research Abstract |
具体的内容:今年度は、前年度までに確立したマイクロダイアリシス法を組み合わせたナノFIAシステムを用いてラットに抗酸化剤を投与した場合の血液中の抗酸化活性をモニタリングし、その有用性を評価した。投与抗酸化剤にはアスコルビン酸を用い、尾静脈注射、腹腔内投与及び経口投与と異なる投与経路を用いた場合の血中抗酸化活性の違いを評価した。 ASA投与によって血液微少透析液の抗酸化活性は上昇し、投与後6時間まで持続した。その際、時間一反応曲線から算出したAUC(Quenching effect (%)×min)はそれぞれ16260±1739(i.v.),12873±2152(i.p.)及び6668±2251(p.o.)であり、AUC 0-360の割合を静脈内投与と比較すると、腹腔内投与では78.4±9.5%、経口投与では39.0±13.4%であった(n=3)。さらにアスコルビン酸投与によって増加した抗酸化活性がアスコルビン酸由来であることを、1)透析液に対するアスコルビン酸オキシダーゼ処理によりその活性が消去されたこと及び2)2,4-ジニトロフェニルヒドラジン法を用いたHPLC-UV法によりアスコルビン酸の定量を行うことで確認した。採取した血液透析液にアスコルビン酸オキシダーゼ処理を行うと、その抗酸化活性はASA投与前と同程度にまで低下した。また透析液の抗酸化活性と血中アスコルビン酸濃度との間には高い相関性が見られた(r=0.914)。以上の結果から、今回開発したMD-SMFIA法はASA投与後のin vivoラット血液抗酸化活性の経時的測定に有用であることが示された。 意義、重要性:本抗酸化活性評価法は他の抗酸化能を有する食品、あるいはサプリメントの生体での抗酸化活性の評価に適用可能であると考える。
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Research Products
(4 results)