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2011 Fiscal Year Annual Research Report

植物ステロールによるコレステロール吸収抑制機構の解明と新しい吸収抑制方法

Research Project

Project/Area Number 21790043
Research InstitutionShowa Pharmaceutical University

Principal Investigator

松岡 圭介  昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (90384635)

Keywords脂質 / 食品 / コロイド
Research Abstract

最終年度は、標準モデル腸液系で分子構造が異なる7種の植物ステロール/スタノールを用いてコレステロールとの競争的可溶化実験を行った。この実験系の目的は、in vitroにおいて、人のモデル腸液を想定した系で最もコレステロールの可溶化量を低下させることができる植物ステロール/スタノール種を探索し、その優劣の順位から分子構造に基づく一般的な法則を導くことにある。また、初年度に行った胆汁酸塩のみから形成された最も単純な系である小ミセルへの競争的可溶化実験と比較するためである。
その実験結果は、胆汁酸塩のみの単純系から得られた結果とある程度類似していた。ステロイド環側鎖に不飽和の二重結合をもつブラシカステロール、スティグマステロールの添加はコレステロールとの2成分混合系でコレステロールの可溶化量をほとんど低下させなかった。フコステロールの場合もコレステロールの可溶化量の低下幅は小さい。今回のステロール/スタノール種の中ではコレスタノールが最もコレステロールの可溶化量を抑制しており、コレステロール単独系の最大可溶化量から65%程度も低下させることが分かった。しかし、コレスタノールは残念ながら植物油には含まれていない。そのため、コレステロールの可溶化の低下量は半分程度であるが、コレステロールの分子側鎖にメチル基、エチル基が付加した分子構造をもつカンペステロール、シトステロール、もしくはシトスタノールがコレステロールの可溶化量低下に有効であることが分かった。
次に同様のモデル腸液系で一般的な芳香族化合物のナフタレン、ピレンをコレステロールと共に可溶化実験を行ったが、逆にコレステロールの可溶化量は増加した。ステロイド構造に近い甘味料のグリチルリチン酸の添加では、モデル腸液中において、コレステロールは添加によって2mMから1.2mMまで最大可溶化量が低下した。この低下の原因は定かではないが、植物ステロール種以外でも効果があることが確かめられた。今後、研究として発展できる可能性がある。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Competitive solubilization of cholesterol and β-sitosterol with changing biliary lipid compositions in model intestinal solution2012

    • Author(s)
      Keisuke Matsuoka, Rie Ebisawa, Saori Yui, Chikako Honda, Kazutoyo Endo
    • Journal Title

      Chemistry and Physics of Lipids

      Volume: 165(1) Pages: 7-14

    • DOI

      DOI:10.1016/j.chemphyslip.2011.10.004

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] モデル腸液中の胆汁脂質の組成変化に伴うコレステロールとβ-シトステロールの競争的可溶化2011

    • Author(s)
      松岡圭介
    • Organizer
      日本化学会コロイド及び界面化学部会
    • Place of Presentation
      京都大学(京都)
    • Year and Date
      2011-09-09

URL: 

Published: 2013-06-26  

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