2009 Fiscal Year Annual Research Report
血管平滑筋カルシウムマイクロドメインを構成する新規分子群の一分子可視化解析
Project/Area Number |
21790087
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山村 寿男 Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 講師 (80398362)
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Keywords | カリウムチャネル / カルシウムチャネル / リアノジン受容体 / カベオリン / マイクロドメイン / 全反射蛍光顕微鏡 / 一分子可視化 / 血管平滑筋 |
Research Abstract |
平滑筋にCa^<2+>過負荷が生じると、細胞膜直下に位置する筋小胞体からのリアノジン受容体(RyR)を介した自発的Ca^<2+>遊離が促進されて、Ca^<2+>スパーク発生が増加する。Ca^<2+>スパークは、近傍に局在する大コンダクタンスCa^<2+>活性化K^+(BK)チャネルを活性化して自発一過性外向き電流(STOCs)を生じさせる。STOCsによる過分極は、Ca^<2+>流入を制限して、負帰還的に筋緊張度を低下させる。本研究では、共焦点蛍光顕微鏡および全反射蛍光(TIRF)顕微鏡下、血管平滑筋細胞で発生するCa^<2+>スパークの分子および構造基盤を可視化して、それらの空間配置を画像解析した。TIRF顕微鏡を用いて、ウサギ門脈平滑筋細胞の膜直下に限局した領域でのCa^<2+>動態(fluo-4)を画像解析した。分子局在は、特異的抗体およびCFP/YFPで蛍光標識した分子を用いて可視化した。蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)法では共焦点蛍光顕微鏡も使用した。膜電流や膜電位は、ホールセルパッチクランプ法を適用して記録した。血管平滑筋の静止膜電位付近で観察されたCa^<2+>スパークは、STOCsや一過性過分極を誘発した。Ca^<2+>スパーク部位には、RyRが非常に密に局在し、BKチャネル(BKα)やカベオリン(Cav1)分子も分布していた。さらに、FRET解析により、BKαサブユニットとCav1が分子間相互作用していることが示唆された。また、電位依存性Ca^<2+>チャネル(α1C)の一部が、Ca^<2+>マイクロドメインを構成することも示された。一分子可視化解析により、Ca^<2+>スパークおよびそれに伴うSTOCs発生を司るCa^<2+>マイクロドメインを構成すると推測されている分子集積群について、その空間配置と直接的な分子間連関が明らかとなった。
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Research Products
(12 results)