2009 Fiscal Year Annual Research Report
セレン結合性タンパク質欠損マウスを用いたダイオキシン毒性発現機構の解明
Project/Area Number |
21790128
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石田 卓巳 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 助教 (10301342)
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Keywords | セレン結合性タンパク質 / 欠損マウス / ダイオキシン / 毒性発現機構 |
Research Abstract |
セレン結合性タンパク質(SeBP)は、細胞の可溶性画分に存在するタンパク質である。その生理的機能については不明であるが、ダイオキシン類により顕著に誘導されることから、ダイオキイシンによる毒性の発現に関与している可能性は極めて高い。従って、その生理的意義を明らかにすることは、ダイオキシンによる毒性発現機構の解明に新たな知見を与えることができると予想される。本年度は、申請課題の目的を達成する手段として、ユニーテック株式会社の協力のもとノックアウトマウスの構築を試みた。マウスのゲノムデータベースより検索したSeBPの配列を基に、Exon 3からExon12までをNeoカセットで置換したtargeting vectorを構築した。エレクトロポレーションにて、targeting vectorをES細胞(C57BL/6系統)内にインジェクションし、Neo耐性、並びにgenotypingの結果を指標に、positive cloneを選別した。得られたpositive cloneを、仮親マウスにインジェクションし、出生児の毛色、並びにgenotypingの結果を指標にキメラマウスを選別した。さらに、キメラマウスと野生型のC57BL/6系マウスを交配させ、得られた児マウスからgenotypingを指標としてヘテロ体(F1ヘテロマウス)を選別した。そののち、得られたF1ヘテロマウス同士を交配させ、7匹のF2マウスの入手に成功している。F2マウスについては、成長後にgenotypingを行い、野生型、ヘテロ体、およびホモ体の選別を行う予定ある。また、F1ヘテロマウス同士の交配も継続して行い、ホモ体の個体数の拡充を図ったのち、ダイオキシン毒性試験に用いる予定である。
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