2009 Fiscal Year Annual Research Report
大気中の微小粒子(CAPs)の胎仔期曝露が出生仔の肺のアレルギー増悪に与える影響
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21790131
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
吉田 成一 Oita University of Nursing and Health Sciences, 看護学部, 准教授 (40360060)
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Keywords | 浮遊粒子状物質 / アレルギー / 次世代影響 / サイトカイン / 好酸球 / 肺胞洗浄液 / 免疫系 / 炎症細胞 |
Research Abstract |
近年、小児アレルギー罹患者数が増加しており、原因として食生活や住環境の変化の他、妊娠中の母親の生活環境も原因の一つとして考えられているが詳細は不明である。胎児期の大気中の微粒子(SPM)の曝露が出生児の低体重や雄性生殖機能への影響が示唆されているが免疫系への影響は不明である。 ICR系妊娠マウス40匹を用い、SPM(200μg/匹)を妊娠7日目と14日目に気管内投与した。妊娠18~19日目に出生した仔マウスを実験に用い、5、10、15および30週齢における仔マウスの免疫系への影響を検討した。なお、15週および30週齢における免疫系への影響は、9週あるいは24週から2週間に1度OVA(200μg/匹)を4回気管内投与し、最終曝露の翌日に解剖した。気管支・肺胞洗浄液(BALF)中の細胞数、サイトカイン・ケモカイン量、肺の組織像を指標に検討を行った。 胎仔期にSPMの曝露を受けた出生仔(SPM群:5週齢、30週齢)のBALF中の総細胞数は対照群と比較してそれぞれ2.0倍、2.4倍、有意に増加した。また、胎仔期にSPM曝露を受けた出生仔にOVAを曝露させると総細胞数は、OVAのみの曝露したマウスと比較して15週齢で有意に増加した。また、BALF中の各炎症細胞数を検討したところ、マクロファージ数、好酸球数等の増加が認められた。さらに、BALF中のサイトカイン・ケモカイン量は30週齢において、マクロファージや好酸球の遊走に関与するRANTESが有意に増加した。このことから、マクロファージや好酸球の増加の一部にRANTES量の増加が関与する可能性が考えられる。その他、IL-5、IL-13等のサイトカイン量も増加した。免疫系を担当するマクロファージや好酸球数が変動したことから、SPMの胎仔期暴露が出生仔の免疫系に影響を与える可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)