2010 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲かつ客観的、定量的に測定可能なバイオマーカー探索技術の開発
Project/Area Number |
21790173
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Research Institution | National Institute of Biomedical Innovation |
Principal Investigator |
鎌田 春彦 独立行政法人 医薬基盤研究所, 創薬基盤研究部, サブリーダー (00324509)
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Keywords | バイオマーカー / プロテオーム解析 / 膜蛋白質 / ビオチンラベル化 / 肝炎 |
Research Abstract |
疾患発症の分子メカニズムに基づいた画期的治療薬の開発に期待が寄せられている一方、疾患の治療方針を決定するためのバイオマーカーは数少なく、『低侵襲かつ客観的、定量的に計測出来る臨床評価』のための有効なバイオマーカー開発が待望されている。この疾患の診断には、疾患組織に効率よく集積する抗体等の分子プローブが必要不可欠であるが分子プローブの標的となる有効なバイオマーカー探索技術基盤が未熟なため、効率よく病巣部位を可視化できる分子プローブは殆どないのが現状である。そこで本申請課題では、『低侵襲かつ客観的、定量的に計測出来る臨床評価』の確立を目的に、疾患の診断に有効なバイオマーカーを探索するための技術開発を行った。前年度までの結果から、我々独自の方法であるin vivo biotinylation法を用いて、GalN/TNF投与により肝炎を誘導したモデルマウスのプロテオーム解析を行い、幾つかの有用なマーカーを見出した。本年度は、さらなるプロテオーム解析の結果、膜タンパク質のうち、67kDalaminin ReceptorやProtein NipSnap homolog 1を同定することが出来た。現在、これらの膜タンパク質に関して、肝炎における局在を免疫組織染色により評価しており、さらに血中へのこれらの膜タンパク質の放出が見られるのかに関する検討を順次行っているところである。これらの結果をもとに、上記バイオマーカーと肝炎との連関ならびに、診断法の確立等に有効活用する予定である。
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