2009 Fiscal Year Annual Research Report
機能未知細胞内構造STBとステロイド受容体の相互作用及び細胞内ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
21790182
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤永 竜太郎 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 講師 (30335723)
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Keywords | stigmoid body / ステロイド受容体 / タイムラプス / 核内移行 |
Research Abstract |
本年度は、機能未知細胞質構造であるstigmoid bodyとステロイド受容体の相互作用を明らかにするために、stigmoid bodyを誘導形成することができるHAP1遺伝子導入細胞を用いてスクリーニングを行った。 まず、ラット脳からクローニングもしくは他機関から分与された各種ステロイド受容体遺伝子(アンドロゲン、エストロゲン、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイド受容体)とHAP1遺伝子をCOS7細胞にcotransfectionし、免疫染色、免疫沈降を行ったところ、STB/HAP1はアンドロゲン受容体(AR)とグルココルチコイド受容体(GR)と相互作用することが明らかになった。また、deletion解析より受容体のC末端に存在するリガンド結合領域が相互作用の必須部位であることも分かった。STB/HAP1に結合したこれらの受容体のリガンド依存的な核内移行を調べるために、DsRed-HAP1及びGFP-AR, GFP-GRを作製し培養細胞にcotransfection、リガンド添加を行い、蛍光顕微鏡下でタイムラプス/蛍光定量解析を行った。その結果、STB/HAP1に吸着したARやGRも、STB/HAP1と関連していない細胞質にdiffuseに発現しているAR, GRと同様に核内移行することが明らかになった。これらの結果から、STB/HAP1はARやGRと結合し、これらのリガンド依存的な核内移行を阻害することなく細胞質内で核内移行を中継することにより、その調節に関与する可能性が示唆された。
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