2009 Fiscal Year Annual Research Report
酵母オートファジー関連遺伝子Atg8の哺乳類オルソログLC3Aの機能解析
Project/Area Number |
21790192
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
佐々木 光穂 Juntendo University, 医学部, 助教 (20432536)
|
Keywords | オートファジー / LC3 / ジーントラップ法 |
Research Abstract |
現在、哺乳類においてLC3(LC3B)はオートファジーのマーカータンパク質(LC3-II)として広く用いられているが、LC3と非常に高い相同性をもつLC3Aに関しては、その機能や生理学的な役割などについてはまったく不明である。そこで本研究では、酵母のオートファジー関連遺伝子ATg8の哺乳類オルソログであるLC3Aの機能や生理的な役割を解明するために、ジーントラップ法によりLC3Aを欠損させたマウスの作出を行った。しかしながら、両アリルにLC3A遺伝子の発現をトラップするカセットをもったマウス(LC3Aホモ欠損マウス)は顕著な表現型を呈示しなかった。そこで、このマウスにおけるLC3AのmRNAの有無をRT-PCR法で確認したところ、いくつかの臓器(心臓など)においてトラッピングが完全に機能せずLC3A遺伝子の発現が弱くみられた。この遺伝子発現の"漏れ"が表現型が出ない原因とも考えられたため、ジーントラップ法でLC3Aを欠損させたマウスとFLPトランスジェニックマウスを交配して全身のLC3Aの発現を元に戻したマウスを作出した後、現在さらに、Creトランスジェニックマウスと交配させることにより全身でLC3A遺伝子のエキソン2とエキソン3を欠いたアリルをもつマウスの作出を行っているところである。また、ジーントラップ法で作出したLC3A欠損マウスは、LC3A遺伝子のプロモーター支配でβ-ガラクトシダーゼが発現するため、現在β-ガラクトシダーゼ染色を行いLC3Aの発現様式の解析を行うことを検討中である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] LC3, a microtubule-associated protein 1A/B light chain 3, is involved in cytoplasmic lipid droplet formation.2010
Author(s)
Shibata M, Yoshimura K, Tamura H, Ueno T, Nishimura T, Inoue T, Sasaki M, Koike M, Arai H, Kominami E, Uchiyama Y.
-
Journal Title
Bichem.Biophys.Res.Commun. 393
Pages: 274-279
Peer Reviewed
-
-