2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790285
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲田 明理 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (50448429)
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Keywords | 糖尿病 / β細胞 / 前駆細胞 / 膵管 / 分化 |
Research Abstract |
周知の通り、糖尿病は生活習慣病とも呼ばれ「予備軍を含めて3人に1人」といわれるほど、日本では深刻な問題となっている。特に重症な糖尿病患者に対して膵島移植を行うこともあるが、膵島の生存能力は低く、移植後の長期成績が悪いことに加え、日本ではドナー不足の問題もある。 現在、移植と平行して「再生医学」の研究が進められている。これは、インスリン不足を根本的に解消するために、刺激を与えてβ細胞を増殖させる、あるいは別の細胞からβ細胞に分化させるというものである。そこで、β細胞の前駆細胞を同定しようと世界各国では、β細胞の起源の研究が盛んに行われている。 β細胞の起源には色々な学説があるが、これまでの申請者の研究で、膵臓内の膵管上皮からもβ細胞が供給されることを証明している。これは、β細胞の前駆細胞は膵管上皮に存在する可能性が非常に高いことを示唆したものである。 そこで本研究では、遺伝子改変マウス(トランスジェニックマウス及びノックインマウス)を用いてβ細胞産生能力を有した末端の膵管上皮細胞からβ細胞へ分化する機序の解明を試みた。
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