2010 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノムAR結合部位決定に基づく前立腺癌におけるmiRNAとncRNAの機能解析
Project/Area Number |
21790305
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高山 賢一 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (50508075)
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Keywords | 癌 / ゲノム / ホルモン |
Research Abstract |
本年度はAR結合領域を近傍にもつmiRNAならびにLong non-coding(nc)RNAの同定ならびに機能解析を行った。まずアンドロゲン応答性のmiRNAとして同定されたmiRNAをtransfectionすることでLNCaP細胞に過剰発現する実験を行い、miR-148a,141,200aが前立腺癌細胞の増殖を促進することを同定した。これらのmiRNAのアンドロゲンによる誘導の機構としてChIPを用いた実験により5'側において通常のRefseq遺伝子のプロモーターとは異なるピストンの活性化領域(AcH3,H3K4me3)を有しており、AR結合領域も近傍にもつことからARによる直接的なpdmary transcriptの転写制御をうけていることが考えられた。またChIP-chipにより同定されたAR結合領域近傍に存在する新規のアンドロゲン応答性転写開始点をCAGEにより解析した。約7%の転写開始点はRefseq遺伝子のAntisense領域に存在しており、GENBANKに存在するncRNAを参考に絞り込んだところ幾つかの遺伝子のantisenseに存在するtranscriptが同定され着目した。AS領域のtranscriptはnon-coding RNAと考えられ、興味深いことにこのようにASにアンドロゲン誘導性のtranscriptが存在する遺伝子はアンドロゲンにより抑制、もしくは誘導されるなどの双方向の制御をうけることが観察された。以上我々はアンドロゲン応答性のmiRNAならびにnon-coding RNAを同定しアンドロゲンによる発現制御、癌の増殖における役割を解析した。
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