2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790323
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
村上 智彦 宮崎大学, 医学部, 助教 (50510723)
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Keywords | 小胞体 / I型コラーゲン / 骨形成 / 成長 |
Research Abstract |
OASIS欠損マウスは骨形成不全と成長抑制を呈する。本研究者らのこれまでの解析によりOASISは骨芽細胞においてI型コラーゲンの転写と骨基質分泌の促進に関与することが明らかとなった。続いて、OASIS欠損マウスにおける病態発現が骨芽細胞でのOASIS欠損に依存するかを確かめるために、OASISを骨芽細胞特異的に発現するマウス(OASIS Tgマウス)を作製した。このマウスとOASIS欠損マウスを掛け合わせることで骨芽細胞特異的にOASISを発現するOASIS欠損マウス(OASIS-/-;Tg)マウスを作製した。このOASIS-/-;TgマウスではOASIS欠損マウスにみられた骨形成不全が救済されていた。その一方、OASIS欠損マウスは骨形成不全とともに成長抑制を呈するが、その成長抑制はOASIS-/-;Tgマウスでは救済されていなかった。この結果は、OASIS欠損マウスの成長抑制は骨形成不全とは異なるメカニズムによって引き起こされることを示すものであった。野生型マウスとOASIS欠損マウスの血中成長ホルモンおよびIGF-1を測定したところ、OASIS欠損マウスでは野生型に比べ成長ホルモンおよびIGF-1が低下していた。OASIS-/-;Tgマウスにおいてもそれらの低下は改善されていなかったことより、OASIS欠損マウスにみられた成長抑制は骨芽細胞以外でのOASISの欠損が起因となり、成長ホルモンおよびIGF-1の低下、そして成長抑制につながっていると考えられた。
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