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2009 Fiscal Year Annual Research Report

肺特異的腫瘍転移における血清アミロイドの分子機構

Research Project

Project/Area Number 21790330
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

富田 毅  Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (20302242)

Keywords血清アミロイドA3 / 腫瘍転移 / クララ細胞
Research Abstract

多くのがん細胞は、臓器特異的に転移することが知られている。例えば、乳がんは高い確率で肺に転移する。このメカニズムを解明することは、がんの早期診断や治療を考える上で不可欠である。そこで、肺特異的がん転移には肺特異的な細胞の関与があるとの考えに基づき、細気管支上皮に特異的なクララ細胞の働きに注目した。実験では、クララ細胞をマウス肺から単離して培養を行った初代培養細胞系および、肺の器官培養を実行し、肺では細菌菌体外毒素や組換え血清アミロイドA3たんぱく質の刺激により、クララ細胞での血清アミロイドA3の発現が著しく上昇していることが明らかとなった。これはがん細胞の転移を誘発する分子である血清アミロイドA3の遺伝子発現に関して、オートクライン型の制御機構が機能していることを示唆する興味深いものである。さらにクララ細胞除去マウスを作製し、これらのマウスを用いて、クララ細胞の除去によりマウス肺における血清アミロイドA3の上昇が見られなくなることを示した。これらの結果から、クララ細胞が肺において血清アミロイドA3を生ずる最大の要素であることが、細胞レベルおよび個体レベルで示されたことになる。さらにこれらのマウスに腫瘍移植の有無を加えたバリエーションを用意し、腫瘍原発巣からの影響が肺にどのような影響を及ぼしているか、それがクララ細胞除去マウスではどのようになるかのかを詳細に解析した。具体的には、フローサイトメトリーによる肺への骨髄由来細胞の集積および、転移アッセイによる蛍光ラベル腫瘍細胞の肺への集積を解析した。実験結果からは、腫瘍原発巣から肺が受ける影響は、クララ細胞除去マウスではほとんど消失していることが明らかとなった。このことから肺ではクララ細胞が腫瘍転移の重要な役割を担っていると結論づけられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 肺特異的転移におけるクララ細胞の役割2009

    • Author(s)
      富田毅、丸義朗
    • Organizer
      第68回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      2009-10-03

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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