2011 Fiscal Year Annual Research Report
急性骨髄性白血病幹細胞特異的なスプライシングの包括的解析と診断・治療の基盤整備
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21790334
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
北村 浩 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (80312403)
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / ミエロイド / マイクロアレイ / 疾患関連分子 / スプライシング / 網羅的遺伝子発現解析 / エクソンアレイ |
Research Abstract |
本研究課題では急性骨髄性白血病(AML)幹細胞やAML細胞におけるスプライシング異常を検出し、その機能的な役割や分子メカニズムを強制発現細胞系や動物モデルを用いて検討することを目的とする。またこれらAMLに見られるタンパク質バリアントに対する抗体を作製し、AML克服のための診断・治療の基盤づくりを進めることが目的である。本年はこれまでのAML幹細胞・AML細胞、またはこれらに似た白血病細胞株を用いた検討により見出されたエクソン・遺伝子発現異常のみられる分子について機能解析を進めた。まず、変動バリアントを発現する発現ウイルスベクターを構築し、導入した培養細胞株への影響を評価したが、細胞周期、抗ガン剤への感受性、フォーカス形成能などに影響を与える遺伝子・バリアントは見出せなかった。しかし一部の遺伝子については導入細胞の網羅的な発現解析をしたところ、TNFなどの炎症性サイトカインの産生を制御するものが含まれていた。これらの分子のミエロイド系細胞特異的なトランスジェニックマウスを作製したところ、20週齢以上たっても骨髄性白血病病変は見られなかったが、マクロファージ介在性の炎症応答に変化が見られるものがあった。また2分子についてはポリクローナル抗体を作り終えた。このように急性骨髄性白血病発症に直接関わる幹細胞発現分子の検出には成功しなかったが、炎症性サイトカインの産生変化により、骨髄ニッチの環境を変えうる制御候補分子を見出した。
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[Journal Article] Mammalian polycomb-like Pcl2/Mtf2 is a novel regulatory component of PRC2 that can differentially modulate polycomb activity both at the Hox gene cluster and at Cdkn2a genes2011
Author(s)
Xiangzhi Li, Kyo-ichi Isono, Daisuke Yamada, Takaho A. Endo, Mitsuhiro Endoh, Jun Shinga, Yoko Mizutani-Koseki, Arie P. Otte, Miguel Casanova, Hiroshi Kitamura, Takehiko Kamijo, Jafar Sharif, Osamu Ohara, Tetsuro Toyada, Bradley E. Bernstein, Neil Brockdorff, and Haruhiko Koseki
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Journal Title
Mol. Cell. Biol
Volume: 31(2)
Pages: 351-364
DOI
Peer Reviewed
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