2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790349
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上原 剛 Shinshu University, 医学部, 講師 (80402121)
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Keywords | IgG4関連硬化性疾患 / 自己免疫性膵炎 / 胃炎 |
Research Abstract |
信州大学医学部附属病院で、IgG4関連硬化性疾患の既往のある症例をレトロスペクティブに検索して選択した。その結果、IgG4関連硬化性疾患に関連していると思われる胃生検材料が多数確認できた。これらを用いて、一見ヘリコバクター・ピロリ感染に伴う慢性活動性胃炎に見える粘膜でのIgG4陽性細胞の浸潤について、非IgG4関連硬化性疾患群であるヘリコバクター・ピロリ感染に伴う慢性活動性胃炎患者との比較検討を行った。IgG1, IgG2, IgG3, IgG4までのサブクラスを免疫染色し検討した結果IgG4関連硬化性疾患群では単位面積あたりのIgG4陽性形質細胞の量が有意に高値であり、また炎症所見は他のIgG4関連硬化性疾患と同様にリンパ球形質細胞浸潤,線維化,好酸球浸潤が認められることが証明された。またその炎症所見の存在する部位にも一定の特徴があるようであり現在解析中である.またステロイド治療が本疾患に有用であることは他の臓器でも証明されているが、IgG4関連硬化性疾患に関与する胃炎もステロイド治療によって軽快するかどうかに関してはさらに症例を蓄積し検証する予定である。自己免疫性膵炎を含むIgG4関連硬化性疾患を疑う患者に対して比較的容易に観察、生検できる胃生検を用いて診断ができれば患者にとっては非常に有用である。今回の検討は胃生検を詳細に観察することによってIgG4関連硬化性疾患の診断ができる可能性を示唆した点に意義があると考える。また今後は膵由来の細胞株へのIgGサブクラス刺激など行い、IgG4関連硬化性疾患を表現するような反応が細胞内でおこるかどうか検討する。
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Research Products
(1 results)