2011 Fiscal Year Annual Research Report
酸化的ストレスを介した遺伝子発現再活性化による糖尿病骨合併症発症機構の解析
Project/Area Number |
21790351
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Research Institution | National Hospital Organization Osaka National Hospital Institute for Clinical Reserch |
Principal Investigator |
森 清 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター, 研究員 (70432573)
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Keywords | 遺伝子変異マウス / sFRP-4 / 骨形態計測 / μCT / 加齢 |
Research Abstract |
本研究計画においては、sFRP-4遺伝子ノックアウトマウスの全身の表現型・酸化的ストレスに対する硬組織変化の解析を行う。これまで、理化学研究所変異マウス共同開発チームとの共同研究により、sFRP-4遺伝子第1エクソンを破壊し、LacZカセットに挿入したベクターを用いてマウスES細胞に導入し、相同組み換えクローンの単離同定をサザンブロット法にて行い、このES細胞由来のキメラマウスを作成後、F1マウスの交配を経て、ノックアウトマウスの作成が終了した。まずは、natural courseでの同マウスの発育、加齢による硬組織変化を骨形態計測、μCTなどの手法で観察し、正常マウスとの比較を行った。 結果:sFRP-4遺伝子ノックアウトマウスは、正常マウスと同様の発生を示し、継代可能であった。体重の推移は、正常マウスと同様であった。また、個々の臓器重量についても、正常マウスと際立った変化は見られなかった。若年(17週齢)個体と高齢(46週齢)個体の大腿骨を用いた解析では、若年マウスでは、骨パラメータ量(骨構造に関するパラメータ(海綿骨量、骨梁幅、骨梁数など)、骨形成に関するパラメータ(類骨面、骨芽細胞面、骨石灰化面、石灰化速度、骨形成率など)、骨吸収に関するパラメータ(骨吸収面、破骨細胞数、破骨細胞面など))において、正常マウスとの間に有意差は見られなかったが、正常マウスに比較して、sFRP-4ノックアウトマウスでは、高齢マウスの骨形成パラメータは保たれることを明らかにした。
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