2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト幹細胞のDNAメチル化に基づいた病理診断システムの構築
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21790372
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
西野 光一郎 宮崎大学, 農学部, 准教授 (90508144)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒト幹細胞 / ヒトiPS細胞 / DNAメチル化 / 診断規格化・標準化 |
Research Abstract |
これまでに骨髄細胞、子宮内膜、胎盤、臍帯血等を由来とする様々な間葉系細胞の分離・培養に成功し、さらにこれらの細胞からiPS細胞を樹立し、これら希少なヒト間葉系細胞およびそれらから作成したヒトiPS細胞を含む多能性幹細胞を用いてDNAメチル化解析を中心としたエピジェネティクス研究を介して再生医療に向けた細胞の品質の標準化・規格化を行うための有用なデータを得ている。 本年度はさらにヒト胎児性がん細胞(EC細胞)3株追加し、網羅的なDNAメチル化解析を追加し、iPS細胞、ES細胞および間葉系細胞の網羅的なDNAメチル化プロファイルとの比較解析を行った。各細胞のDNAメチル化プロファイルの階層的クラスタリング解析ではEC細胞、ES細胞、iPS細胞は、体細胞との間に明確な差があり多能性幹細胞群を形成した。しかし、EC細胞群はES/iPS細胞との間にES-iPS細胞間よりも大きな差があることが明らかになった。ES/iPS細胞と比べてEC細胞特異的に変化のあるDNAメチル化可変領域を同定し、EC細胞特異的DNAメチル化可変遺伝子の中で、特にKRAB box transcription factorがEC細胞における未分化維持に関与している可能性が示唆された。 また、人為的DNAメチル化操作技術の開発を目的にiPS細胞、間葉系細胞に脱メチル化剤を添加し、その効果や発現解析を行った。TERT遺伝子はiPS細胞など多能性幹細胞に発現し、間葉系細胞には発現しない。多能性幹細胞および間葉系細胞に脱メチル化剤である5-aza-Cを添加、培養し、TERT遺伝子の発現を解析したところ、脱メチル化剤依存的にTERT遺伝子の発現が変動した。TERT遺伝子がエピジェネティックによって制御されていることを示唆する結果である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)