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2009 Fiscal Year Annual Research Report

発育期ウイルス性難聴の発症機序に関する実験病理学的解析

Research Project

Project/Area Number 21790384
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

新井 義文  Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 助教 (30381784)

Keywordsサイトメガロウイルス / ウイルス性難聴
Research Abstract

先天性サイトメガロウイルス感染が内耳組織に直接与える影響をみるための動物モデルとして、今回BALB/c新生仔マウスを使用した。出生1日の個体に1μg/μlに調整したlipopolysaccharide(LPS)をマイクロシリンジを用いて脳室内へ5μl注入し、翌日マウスサイトメガロウイルス(MCMV)を接種した後、感染7日目の個体から内耳を含む頭部組織を取り出して形態学的に内耳組織を観察するというスケジュールで実験を行った。
実験群を(1)LPS注射+MCMV脳室内接種(5×10^4PFU)、(2)LPS注射+MCMV腹腔内接種(5×10^5PFU)、(3)MCMV脳室内接種(5×10^4PFU)のみ、(4)LPS注射のみ、という4つの群に分け、まず取り出された組織におけるウイルス抗原陽性部位を免疫組織学的に検討した。一次抗体として使用したのは当教室でクローニングされた前初期遺伝子転写産物に対するモノクロナール抗体である。
内耳組織中におけるウイルス抗原陽性数は(2)>(1)>>(3)という傾向を示し、(4)ではウイルス抗原陽性細胞はみられなかった。ウイルス抗原陽性部位はラセン神経節や蝸牛神経を含む内耳の間質部分とラセン靭帯・血管条で、とくに後者は腹腔感染群で陽性細胞が多くみられた。コルチ器にはウイルス抗原陽性細胞はみられなかった。また、聴覚刺激の伝達に関わる血管条機能の維持に重要なイオンチャンネル分子やgap junction、tightjunctionに関しては、凍結切片を用いた免疫染色にてMCMV感染組織ではそれらの発現が減弱する傾向が認められた。
今後MCMVが内耳機能に直接与える影響について、超微形態的な変化も含めてさらに検討を加え、難聴をきたす具体的な要因を検討する予定である。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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