2009 Fiscal Year Annual Research Report
APECED疾患モデルマウスを用いたカンジダ感染防御機構の解析
Project/Area Number |
21790423
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栗崎 宏憲 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 助教 (70403962)
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Keywords | 感染免疫 / カンジダ感染 / APECED / Aire |
Research Abstract |
1. カンジダ感染防御機構異常の検討について 本年はCandida albicansの感染実験のうち、生存率の変化に関して予備実験を実施した。これまでにBALB/cマウスでC.albicans3.0×10^5CFUの尾静脈注射を実施すると、Aire KOとWild typeで感受性に差を認めた。そこでこの条件で、B細胞欠損(μMT)マウスのC.albicansに対する感受性の検討を行ったところWild typeとμMTマウスで変化は認められなかった。次に、TおよびB細胞欠損(Rag1)マウスのC.albicansに対する感受性の検討において、Aire KOと同程度の感受性亢進を認めた。以上のことより、今回B細胞の意義に焦点を当てて研究を進めているが、B細胞単独というよりむしろB-T細胞相互作用にAireは関与している可能性が高いと考えられる。今後は、予定通り各KOマウスのリンパ球を移入し、感染実験を行い末梢におけるC.albicans感染防御にかかわる重要な細胞分画を決定する予定である。 2. Aireの機能解析のために、AIREタンパクが相互作用するタンパクもしくは転写因子としての標的遺伝子を探索、同定について 本年は、マウス抗Aire抗体を用いた免疫染色の実験系の確立をおこなった。従来から所有していたマウスの抗Aireペプチド抗体と、新たに購入した市販の抗ヒトAIRE抗体(マウス交差性あり)を用いて免疫染色の比較検討を実施した。その際、新生仔マウスの胸腺を用いた。結果として抗Aireペプチド抗体の有用性が確認できたため、今後このペプチド抗体を用いてウエスタンブロッティングや免疫沈降法を実施する予定である。
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