2010 Fiscal Year Annual Research Report
STM法を用いた髄膜炎菌の新規病原因子の網羅的探索
Project/Area Number |
21790435
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
高橋 英之 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (60321866)
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Keywords | 髄膜炎菌 / Neisseria meningitidis / 病原因子 / signature tag mutagenesis / トランスポゾン変異 |
Research Abstract |
敗血症や髄膜炎症状を引き起こす髄膜炎菌は従来までの解析によりいくつかなお接着因子が同定されているがその病原性の分子機構は依然不明な点が多い。そこで、トランスポゾンに40merの識別配列を導入して個々のトランスポゾン変異株が識別できるようにしたsignature tag mutagenesis(STM)を高病原性株ST-2032株に導入してそのトランスポゾン挿入変異体ライブラリーを作成し、ヒト脳血管内皮細胞(HBMEC)への感染性(細胞侵入性)が低下する変異体を単離するネガティブスクリーニングを行なうことにより、髄膜炎菌のゲノム上に散在している病原因子を網羅的に探索することにした。このスクリーニングにより髄膜炎菌の感染(殊に細胞侵入)機構をより詳細に解明して将来的には髄膜炎菌の治療における作用点を探り出せる可能性を秘めると考えられる。本年度においては当初の予定通りにin vitroでの感染条件を検討し、4時間でMoi=500の感染濃度(宿主細胞に対する細菌の数)で十分であることが明らかとなった。さらに96ウェル上の作製した変異体ライブラリー50枚(96×50=4800株)のスクリーニング用のライブラリーも作製した。それらを用いて上記条件でHBMECへの感染能力が低下した変異体の一次スクリーニングを行なった。その結果、約4800の変異体の中から136の一次有望株が単離出来た。来年度からはさらに定量的な感染実験を行なうことによって、有望株の絞り込みと、その株の破壊遺伝子の同定を行なって行く予定である。
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Research Products
(1 results)