2009 Fiscal Year Annual Research Report
プレB細胞レセプターの発現制御機構と急性リンパ性白血病化の解明
Project/Area Number |
21790461
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
河野 洋平 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (20401383)
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Keywords | プレB細胞 / pre-BCR / BCR / リソソーム |
Research Abstract |
本研究ではプレB細胞上に一過性に発現する恒常的活性化受容体であるpre-BCRの発現抑制メカニズムを解明することで、新たなプレB細胞タイプの急性リンパ白血病(ALL)治療法開発の分子基盤をを構築することを目的としている。 本年度の研究実施計画としては、pre-BCRダウンレギュレーションに機能未知のある分子が関与することがわかったので、この分子の野生型および変異体を作製し、どの部位がpre-BCRダウンレギュレーションに重要かを調べたところ、C末端部分およびN末端部分ともに大事であることがわかった。また共焦点顕微鏡を用いてこの分子の細胞内局在を調べるとリソソームにあり、あるプレB細胞株内ではpre-BCRの一部がリソソームにみられ、この分子と共局在していることがわかった。そこでこの分子をshRNAを用いてノックダウンしたところ、プレB細胞表面上のpre-BCRの発現量が増加した。同様に、リソソーム活性の阻害剤であるBafilomycinAlを加えるとプレB細胞表面上のpre-BCRの発現量が増加した。初代培養細胞においてもこの分子をノックダウンするとプレB細胞表面上のpre-BCRの発現量が増加した。このことからこの分子はpre-BCRのリソソームでの分解に関与していることが考えられる。
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