2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫病の病態形成における脂質認識免疫分子の解析
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21790463
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
長井 良憲 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (30431761)
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Keywords | 免疫学 / 脂質 / 自己免疫病 / 自然免疫 |
Research Abstract |
本研究は、自己免疫病の病態形成におけるMD-1の機能を明らかにすることを目的としている。 1) 可溶型MD-1、MD-2の産生機構の解析 正常マウスにおいて可溶型MD-1が産生される細胞を探索するために、C57BL/6マウスの各種臓器におけるMD-1の発現をリアルタイムPCR法で検討した。MD-1は脾臓で高い発現を示したが、他の臓器の発現は高くなかった。一方、MD-2は様々な臓器でMD-1よりも高い発現を示し、非免疫系でも発現が認められた。 2) 自己免疫炎症の病態形成におけるMD-1、MD-2の機能解析 (a) MRL/1prマウス各種臓器におけるMD-1の発現をリアルタイムPCR法で検討した。マウスの週令と共に、肝臓、腎臓においてMD-1の発現の増強が認められた。MD-2の発現については、そのような変化は認められなかった。(b) MD-1またはMD-2欠損MRL/1prマウスを作製した。解析は次年度以降に行う予定である。 3) MD-1の内在性抗原の探索 MD-1の内在性抗原が脂質であるとの予想のもと、野生型マウスに高脂肪食を摂餌し、血清中の可溶型MD-1量を測定した。高脂肪食摂餌開始後、数週間で可溶型MD-1の増加が認められた。一方、普通食を摂餌した野生型マウスの血清では、可溶型MD-1の増加は認められなかった。今後、内在性抗原の探索のために、高脂肪食摂餌マウスの血清もサンプルの候補とする。
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