2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本人特有のメタボリックシンドロームと非アルコール性脂肪肝予防に向けて
Project/Area Number |
21790553
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山崎 雅之 Shimane University, 医学部, 助教 (60379683)
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Keywords | 脂肪肝 / メタボリックシンドローム / 遺伝子 |
Research Abstract |
1. 高炭水化物誘導肥満モデルマウスの飼育(長期投与、短期投与) C57/BLマウスあるいはSDラットに高炭水化物食(主にコーンスターチ)、高脂肪食(低炭水化物食、バターを含む)、普通食を与えた。長期投与では、3-4ヶ月間、体重をモニターし、肥満発症状況を確認した。短期投与(2週間投与)で、普通食と比較して有意な体重増加が現れる前段階まで飼育した。血中のブドウ糖、インスリン、中性脂肪、リン脂質、総コレステロール、HDL-コレステロール、遊離脂肪酸等の生化学的指標の測定を行い、糖・脂質代謝異常への影響を確認した。 2. 高炭水化物食による肥満、メタボリックシンドローム誘導の分子メカニズム解析 (1) 1で飼育したマウス、ラットを解剖した。肝臓重量、肝臓の脂質含量の測定、組織標本の作製を行い脂肪肝発症個体の形態学的変化の確認を行った。 (2). SRBP1、PGC1、PPARα,γ等の調節遺伝子やSCD-1、FAS、HMGR等の代表的な脂質代謝遺伝子の発現解析を行い、高炭水化物による脂肪肝を発症している個体で、脂質新生が活性化されていることを確認した。 3. 今後は、体重変化、血液生化学検査、臓器中の脂質成分含量、臓器の形態学的解析から得られた結果と脂質合成・代謝関連遺伝子とその調節遺伝子の発現プロファイル解析から得られた結果を合わせて検討し、高炭水化物食による肥満、メタボリックシンドローム誘導の分子メカニズムを明らかにする。
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