2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790555
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
友杉 充宏 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学部, プロジェクト研究員 (60533429)
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Keywords | 癌 / microRNA / miR-34a / 予防法開発 / p53 / RB / 細胞周期停止 / プロモーター |
Research Abstract |
近年、microRNA(20~25塩基程度の1本鎖RNA)という全く新しい概念に属する分子群が、種々の病態において極めて重要な役割を持つことが明らかにされてきた。microRNAとは、標的となる遺伝子の発現を翻訳抑制する機能を有すると考えられているノンコーディングRNAの1種である。最近では発癌制御に関与し、重要な機能を果たすことがわかってきているにも関わらず、癌予防においてmicroRNAを標的とした研究は全くなされていない。そこで癌予防食品成分がmicroRNAの発現調節に寄与しうるか否かについて検討をする。多くのがん細胞ではp53が失活しており、RBの不活性化を経て、細胞増殖関連遺伝子の発現が高まり無秩序な細胞増殖をおこす。そこでRB経路の活性化を促す働きをもつmicroRNAであるmiR-34aに注目し、miR-34aを発現誘導させることで癌予防効果を発揮する食品成分の探索を行った。 既知の癌予防食品成分からmiR-34a発現を調節している成分の探索:様々な食品成分を使用し、G1期における細胞周期停止を促す物質の探索を行った結果、数種類の薬剤、および食品成分を見いだした。 miR-34aプロモーター解析:miR-34aのプロモーターコンストラクトをルシフェラーゼ遺伝子の上流に組み込み、活性化レベルを評価する。現在、レポーターコンストラクトを作成中である。 上記のスクリーニング方法からmiR-34a発現上昇を促す候補物質を、リアルタイムPCRによるmiR-34a発現上昇の確認、およびmiR-34aターゲットタンパク質の減少をウエスタンブロットで確認し、miR-34a発現上昇との関係を検証中である。今後、miR-34a阻害分子によって特異的に阻害した場合、食品成分による増殖抑制効果の減弱を確認することで当該効果のmiR-34aの依存性を検証する。
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