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2009 Fiscal Year Annual Research Report

尿細管および腸管上皮細胞におけるヒ素化合物の吸収と代謝動態に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21790558
Research InstitutionChiba Institute of Science

Principal Investigator

畑 明寿  Chiba Institute of Science, 千葉科学大学・危機管理学部, 助手 (10433690)

Keywordsarsenic / speciation / biological monitoring / seafood / occupational exposure
Research Abstract

アルセノシュガー類などの有機ヒ素化合物はヒト体内での代謝について不明な点が多い。海産物中に含まれるこれらヒ素化合物の体内動態を知る手掛かりとして、培養細胞を用いて腸管上皮での吸収と尿細管上皮での再吸収の研究を計画した。
培養細胞に添加するための有機ヒ素化合物は海産物からの抽出が必要となる。海産物からの有機ヒ素化合物抽出法には定められた方法は無く、さらに熱や酸・アルカリに対して分解されやすいと考えられるアルセノシュガーの抽出に適し、抽出効率の高い方法はこれまでほとんど報告されていない。そこで今年度は主に海産物からの有機ヒ素化合物抽出法の検討を行なった。
魚介類として生マグロ赤身、カニ脚身缶詰、海藻類として乾燥ワカメを試料として、抽出溶媒とホモジナイズ法の最適な組合せの検討を行なった。その結果、魚介類では、抽出溶媒に50%エタノール、ホモジナイズに細胞破砕ビーズチューブの使用が適していることが見出された。海藻類からの抽出には、酵素を用いた前処理を行なうことで高い回収率が得られることが見出された。化学形態別分析の結果、本法により抽出されたヒ素化合物は、魚介類の場合、主成分はアルセノベタインで、僅かに未知のヒ素化合物も含まれていることがわかった。海藻類の場合は、主成分はアルセノシュガーであり、その他複数のヒ素化合物が検出されたが、含有量が僅かであることから、これらの同定には至っていない。
今回開発した抽出法は化学的に温和かつ熱を加える行程も無いことから、アルセノシュガー類の抽出に適した方法であると考えられる。また回収率も高いことから、試料を多量に必要とする培養細胞を用いた実験に実用可能であると判断し、細胞を用いた実験に移行した。なお今回開発した抽出法については論文と学会にて発表を予定している。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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