2011 Fiscal Year Annual Research Report
中年期男性の脂肪肝・リポ蛋白粒子サイズ・潜在性動脈硬化進展度の追跡調査
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21790579
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
門脇 紗也佳 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (60510344)
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Keywords | リポ蛋白粒子サイズ / 脂肪肝 / 疫学 / コホート研究 / 潜在性動脈硬化 / LDLコレステロール |
Research Abstract |
異所性脂肪沈着の一つである脂肪肝は、脂質代謝異常や、メタボリックシンドロームとも関連している。また動脈硬化と関連があるLDLコレステロールのリポ蛋白粒子サイズ(LDL粒子サイズ)がより小さく粒子密度がより低いと、動脈硬化に強く影響することが知られている。 我々は、平成14~平成18年に40歳代男性約300人を対象に潜在的動脈硬化進展度の日米比較調査行い、その際、脂肪肝の評価及びLDL粒子サイズの計測を行った。その後、同じ集団に対して平成20年~平成21年に約7年後の追跡調査を行った。 本研究は、この追跡調査時に、被験者の脂肪肝の評価及びLDL粒子サイズの計測を行い、脂肪肝がLDL粒子サイズ・密度・動脈硬化の進展とどのように関連するかを明らかにすることを目的とした。 今年度の平成23年は本研究の最終年度に当たる。 1)昨年度までに収集したデータより、脂肪肝とLDL粒子サイズ・密度との関連を解析した。 252名中、脂肪肝の発症率は7.5%であった。初回調査時のLDL粒子サイズが小さい群で、追跡調査時に脂肪肝が進行した者の割合が多かった(LDL粒子サイズを3分割(tertile)すると、粒子サイズ最小群で20.9%、最大群で11.1%)。初回調査時のLDL粒子密度が大きい群で、追跡調査時に脂肪肝が進行した者の割合が多かった(LDL粒子密度最大群で20.0%、最小群で9.1%)。 また、追跡調査時のLDL粒子サイズが小さい群は、追跡調査時に脂肪肝が進行した者の割合が多かった(LDL粒子サイズ最小群で23.7%、最大群で10.1%)。追跡調査時のLDL粒子密度が大きい群は、追跡調査時に脂肪肝が進行した者の割合が多かった(LDL粒子密度最大群で27.1%、最小群で6.0%)。 2)国内の学会に参加して情報収集を行い、成果公表の準備を行った。
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Research Products
(3 results)