2009 Fiscal Year Annual Research Report
Kaempferia parvifloraの代謝疾患予防効果および作用機序の解明
Project/Area Number |
21790634
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
嶋田 努 Musashino University, 薬学研究所, 助教 (90409384)
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Keywords | Kaempferia parviflora / TSOD / 3T3-L1細胞 / 脂肪蓄積抑制効果 / 脂肪分化促進作用 |
Research Abstract |
これまでにKaempferia parvifloraの根茎粉末に抗肥満効果をはじめ内臓脂肪の蓄積抑制効果など種々の代謝性疾患予防効果を認めていた。今年度は、Kaempferia parvifloraの主要画分である酢酸エチル可溶部エキス(KPE)の代謝性疾患予防作用を自然発症肥満2型糖尿病モデル動物TSODマウスおよび対照動物TSNOマウスを用いて検討した。KPEは両マウスにおいて用量依存的に抗肥満効果を示し、TSNOマウスにおいてのみ摂餌量抑制効果が認められた。KPEに見られた抗肥満効果には中枢での摂食抑制作用が一部関与することが示唆された。X線CT解析によりKPEはTSODマウスにおいて皮下脂肪及び内臓脂肪蓄積を経時的に抑制し、また代謝性疾患の基盤である腸間膜脂肪重量も減少させた。さらに、KPEはインスリン抵抗性改善作用、血圧抑制作用なども示した。一方、Kaempferia parvifloraの根茎粉末に見られた脂質代謝異常改善効果はKPEには認められず、酢酸エチル可溶部以外にも活性成分が含まれることが示唆された。以上よりKPEは強い代謝性疾患予防効果を示し、その作用部位として脂肪細胞の関与が示唆された。そこで次に活性成分の探索研究および詳細な作用機序の解明を目的にin vitro実験系としてマウス前駆脂肪細胞である3T3-L1細胞に対するKPEの効果を検討した。KPEは対照薬であるトログリタゾンと同様、脂肪細胞分化促進作用を示した。本年度は交付申請書に記載した「研究の目的」および「研究実施計画」に従いKaempferia parvifloraの作用機序および活性成分含有画分を同定でき、今後予定する特定保健用食品や医薬品開発の開発研究のために大きく進展した。
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Research Products
(4 results)