2011 Fiscal Year Annual Research Report
血中膵癌由来ペプチドの網羅的解析による新規バイオマーカーの探索
Project/Area Number |
21790658
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山本 憲彦 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60501963)
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Keywords | 膵癌 / ペプチド / プロテオミクス |
Research Abstract |
肝疾患患者血清ペプチドの疾患プロテオミクス。前年度までの方法を用い、膵癌における新規バイオマーカーの同定を試みた。一例を示すと、健常者ではほとんど発現がみられないが、ほとんどの膵癌患者で上昇しているペプチドまた、その逆に膵癌で発現が低下しているペプチドを多数みとめた。膵癌患者と健常者との比較。AUC値のカットオフを0.8以上と設定すると以下に示すペプチドがクラスターとして認められた。膵癌で増加したペプチド25ペプチド、膵癌で減少したペプチド93ペプチドを確認した。膵癌患者と脂肪性肝疾患患者との比較。AUC値のカットオフを0.75以上と設定すると以下に示すペプチドがクラスターとして認められた。膵癌で増加したペプチド88ペプチド、膵癌で減少したペプチド243ペプチドを確認した。また両解析に共通するペプチドも多数、同定できている。またAUC値ており、現在さらなる解析風である。これらの分子においては、膵癌患者において健常人、脂肪肝患者と比較して優位に増加または減少している。また、同定されたペプチドの分類は、膵癌患者で増加しているものComplement-related, Inflammatory reaction, Electron transport chain, ECM-related, Cholesterol Metabolism-related, Neurotransmitter, Tyrosine-protein kinase, Angiogenesis-related, Serine protease familyなど。膵癌患者で減少しているものFinrinogen-related, Cytoskelton-related, Heme-related, Ferritin-related, Energy-enzyme, Phosphoryrate-enzyme, Neuron-relatede, Metabolism-related, Immunoglobulin-related, Thyroid hormone-related, Tumor-suppresor protein,, transporterPhosphoryrate-enzymeなどであった。同定されたペプチドは癌遺伝子、細胞内シグナル関連、血管新生関連や代謝関連あんど非常に多岐に渡っていた。すでに膵癌関連分子と報告されているものもあり、本方法による解析の妥当性が示唆され、疾患関連バイオマーカーの探索に有用であることが示唆された。
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