2009 Fiscal Year Annual Research Report
PerfusionCTによる膵癌早期診断法の確立と膵発癌機構の解明
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21790662
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
多田 真輔 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60419447)
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Keywords | 膵癌診断法 / PerfusionCT / 膵発癌機構 |
Research Abstract |
1. 膵臓癌症例に対するPerfusionCTの撮影 これまで急性膵炎に対して我々が行ってきたPerfusionCTによる撮影を膵癌症例に対して実施している。現在までに数十症例に対してPerfusionCTを行うことが可能であった。腫瘍内部と腫瘍周囲の血流(Blood flow)の評価、また腫瘍内部における血流のtime intensity curveの解析などを行い、個々の症例におけるデータの数値化に成功した。またPerfusionCTと同様に血流の評価が可能である超音波造影剤ソナゾイドを用いた超音波内視鏡検査も行い、膵癌症例の血流に関する基礎的データを蓄積しているところである。 2. 外科的切除症例における血管内皮細胞マーカーなどの発現差の検討 外科的切除症例に関しては、切除組織における血管内皮細胞マーカー遺伝子などの免疫組織学的検査を行うとともに、膵発癌に関与していると思われる遺伝子(RUNX3など)の発現の有無の検討を行った。またその発現量に関してはRealtimePCR法などによる解析を行い比較検討した。この基礎データをもとに、膵癌内部の血流差が生じるメカニズムや膵発癌機構の解析などの基礎的検討につなげる予定である。 3. 切除不能進行膵癌症例に対する化学療法の治療効果と膵癌血流量の相関性の評価 切除不能進行膵癌に関しては、現在PerfusionCTの撮影と化学療法による治療介入を継続中である。またその治療期間中において定期的にPerfusionCTを行い、データ蓄積を行っているところである。
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