2010 Fiscal Year Annual Research Report
VA―Lip―siRNAを使用した肝癌予防法の開発
Project/Area Number |
21790674
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
村瀬 和幸 札幌医科大学, 医学部, 助教 (90444918)
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Keywords | 核酸 / 癌 / 移植・再生医療 / 再生医学 / 脂質 |
Research Abstract |
「研究の目的」慢性肝障害の終末像はである肝硬変は、しばしは予後を左右する要因となるともに肝癌発症を促進すると言われおり、肝線維化の改善は肝癌発症の予防に重要である。申請者らはリポソーム化したVit AをsiRNAの坦体としたin vivo delivery法を用いて、ラット肝硬変の治療に成功した。(Murase K, et al. Nature Biotechnol. 2008, 26 : 431-442)。そこで本研究では、このような知見に基づき肝線維化を治療することで、肝癌の予防効果が得られるかを検討すると共に、肝線維化と発癌の関係機序を明らかすることとした。 「平成22年度の業績」線維化改善と肝癌予防のメカニズムの解析の為、以下の方法で検討した。CDDA肝癌発症ラットに対してPBS投与群、siRNA HSP47投与群より肝組織を採取した。5x10^6個の肝癌細胞株(HepG2、PLC/PRF/5)とHSCをSCIDマウスに接種し、担癌マウスを作製した。コントロールとして肝癌細胞株とnormal fibroblastおよび肝癌細胞株のみを接種した群を作製した。両群間での腫瘍の増殖率を比較検討した。腫瘍径の計測とともに周囲の線維化の評価もAzan-Malloy染色、SMA染色をおこない評価した。さらにVA-Lip-siRNA HSP47、VA-Lip-siRNA random、PBSをそれぞれ経静脈投与し、腫瘍径の変化を経時的に観察し、抗腫瘍効果を検討した。尚、投与1週目、2週目に腫瘍を摘出し、腫瘍細胞内もしくは周囲にみられるHSCをαSMA染色で同定し、形態並びにapoptosisの有無を確認した。肝細胞株(HepG2、PLC/PRF/5)とprimary cultured HSCとの共培養を行った。まずHSCを単一培養し、液性因子を産生させ、これを肝癌細胞株に与えた。共培養後24時間での肝癌細胞株のDNA合成能を見るために[^3H]thymidine assayを行った。さらに、蛋白を抽出し細胞増殖マーカーとしてPCNAやp42/44 MAPK並びにβactinのwestern blottingを行った。肝細胞榛(HepG2、PLC/PRF/5)をコラーゲンコーティングプレートで培養し、24時間後に[^3H]thymidine assayを行なった。さらに、蛋白を抽出し細胞増殖マーカーとしてPCNAやp42/44 MAPK並びにβactinのwestern blottingを行った。
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Research Products
(4 results)