2009 Fiscal Year Annual Research Report
miRNA発現ベクター及びDNAマイクロアレイを用いたヒト膵癌新規治療標的の探索
Project/Area Number |
21790694
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
泉谷 昌志 National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 生化学部, 研究員 (90532739)
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Keywords | マイクロRNA / マイクロアレイ / スクリーニング / 膵がん |
Research Abstract |
当該研究は,ヒト膵がんの増殖を制御するマイクロRNAの機能スクリーニング法による同定を通じて,膵がんの新規治療標的を明らかにしようとするものである。本年度は,(1)miRNA前駆体発現ウイルスベクターライブラリーならびにDNAマイクロアレイを用いた機能スクリーニング系の構築;(2)膵癌細胞株を制御するmiRNAの同定,を行った. (1) miRNA前駆体発現ウイルスベクターライブラリーならびにDNAマイクロアレイを用いた機能スクリーニング系の構築:450種類余りのマイクロRNA発現ウイルスベクターを検出するオリゴヌクレオチドプローブを設計し,これを搭載したカスタムマイクロアレイを作成した。実験系の再現性を検証するために、プールウイルスライブラリーを感染させた細胞株より抽出したDNAを用いて、特異的プライマーによりPCRで増幅後、それぞれ異なる蛍光色素蛍光色素(Cy3またはCy5)でラベル化し、2色法の要領でカスタムマイクロアレイにハイブリダイゼーションした。同一のDNAを用いた複数回のPCRにおいて、蛍光強度の相関係数は高く、実験系の再現性は良好であった。 (2) 膵癌細胞株を制御するmiRNAの同定:膵がん細胞株MIA-PaCa2に、450種類余りのmiRNA発現ウイルスベクターを感染させ、約1ヶ月継代した。感染直後ならびに継代後の細胞株から抽出したDNAをPCRで増幅し、前項の如くカスタムマイクロアレイを用いて半定量的なスクリーニングを行った。その結果、継代過程でクローンのコピー数が特に減少するものを5種類同定し、その細胞増殖抑制効果について個別に検討した。ウイルスベクターならびに合成miRNAを用いた何れの実験系においても、これらmiRNAの膵がん細胞株増殖抑制効果が確認された.
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Research Products
(2 results)