2009 Fiscal Year Annual Research Report
小細胞肺癌患者血漿でみるトポイソメラーゼ阻害剤の遺伝子作用部位への直接効果の検出
Project/Area Number |
21790780
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
木村 達郎 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 病院講師 (50382049)
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Keywords | 肺癌 / 呼吸器病学 / トポイソメラーゼ |
Research Abstract |
小細胞肺癌に対しては白金製剤とトポイソメラーゼ阻害剤との併用が標準治療となっている。今回我々は再発小細胞肺癌に対する塩酸アムルビシンの療法の臨床第I/II相試験にてその有効性と安全性を検討し、また、薬物動態、及び、血液中DNAマーカーを測定し臨床効果との比較検討し、副作用の予測因子、及び、治療効果を早期に判断するマーカーを探索する研究を遂行した。本研究の同意を得た患者よりトポイソメラーゼ阻害剤の治療前と治療早期の患者血液、及び、組織の保存を行い症例の蓄積行っている。現在までに臨床第I/II相試験が終了した。推奨用量として塩酸アムルビシン40mg/m^2にて26例の症例登録を行っている。さらに、この試験においてsensitive relapse群とrefractory relapse群とにわけて解析し、refractory relapse群においても治療効果を認めることを発見したため、その結果を2010年呼吸器学会にて発表した。また、査読のある英文誌に現在投稿中である。次に、本研究の同意を得た患者血漿からDNAを抽出し保存を行ってきた。現在までに小細胞肺癌症例14症例、および非小細胞肺癌症例23症例、その他2症例、計39症例、117サンプルからDNAの抽出を終了した。今後は、また、血漿中DNA濃度やDNA断片量と臨床効果、副作用と比較検討し治療効果を早期に判断するマーカーとなりうるかどうか評価する予定である。
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