2009 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞型睡眠時無呼吸症候群における病態多様性と新たな治療戦略―非線形解析を用いて―
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21790781
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
山内 基雄 Nara Medical University, 医学部, 助教 (30405378)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 非線形解析 / 呼吸制御システム / CPAPアドヒアランス |
Research Abstract |
呼吸の非線形解析が呼吸制御システムあるいは呼吸の不規則性を反映するかどうかを検討する目的で、まずBALB/cマウスの非拘束下覚醒時安静呼吸波形をプレチスモグラフチャンバーを用いて収集したが、マウスがチャンバー内の環境に適応し活動性が低下するのに時間を要することがあり、現在チャンバーの底にbeddingを敷くなどの改良を重ねている。 またOSASの病態の多様性を明らかにする目的で、診断的終夜睡眠ポリグラフ検査より、閉塞型無呼吸優位のOSAS患者(n=20)、混合型無呼吸優位のOSAS患者(n=13)、およびコントロール(非OSAS患者;n=10)の3群を抽出した。それぞれの群における入眠前安静呼吸の一呼吸毎解析を行ったところ、混合型無呼吸優位OSAS患者では、線形指標(変動係数;CV=標準偏差/平均値)、および非線形指標(Sample Entropy)は有意に高値を示した。さらにCPAPアドヒアランスは、OSASの重症度に差異は認めないにも関わらず、混合型無呼吸優位OSAS患者では閉塞型無呼吸優位OSAS患者と比較して有意に悪かった。以上より、現在では混合型無呼吸は閉塞型無呼吸の亜型と言われており、両者とも診断名はOSASとなるのであるが、覚醒時安静呼吸線形・非線形解析より両者で呼吸制御システムに差異がある可能性があり、またそのことはCPAP治療のアドヒアランスに影響することが示唆された。現在も症例を重ねて検討を継続している。
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Research Products
(3 results)