2012 Fiscal Year Annual Research Report
恒久的なドナー腎臓産生を目標とした腎臓再生アッセイ法の開発と大型動物への応用
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21790794
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
臼井 丈一 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70447340)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 腎臓学 / 再生医学 / 幹細胞 / 腎移植 / 腎臓発生 / 糸球体腎炎 |
Research Abstract |
腎臓の幹細胞・発生システムの解明により、腎臓移植医療の臨床実現化を長期的な目標とした恒久的なドナー臓器の作成方法の開発を行った。幹細胞を用いたドナー腎臓作成方法の開発に留まらず、幹細胞システム評価のための安定した腎臓分化のアッセイ系の確立、腎臓病発症研究への展開を目指し研究を継続している。 1、多能性幹細胞(ES細胞・iPS細胞)を用いたキメラ腎臓の作成(in vivo実験):ES細胞、iPS細胞と腎臓欠損マウスとの間でキメラマウスを作成することによる幹細胞由来の新たなキメラ腎臓の作製法に成功した。本研究成果は国内外で高い評価を受け、論文は本年度のAm J Patholに掲載された。さらに、このキメラ腎臓アッセイを活用した発達腎臓メカニズムの解析を実施し、本年度の日本腎臓学会学術総会で発表した。今後論文発表を予定している。腎臓以外の他臓器では、同様の実験手法を用いたキメラ膵臓の作成に成功し、すでに論文発表している(Cell 2010)。 2、マウス腎臓分化アッセイ系の開発と腎臓幹細胞の純化法の確立(in vitro実験):腎臓発生に必須な分子であるwnt4蛋白過剰発現フィーダー細胞との共培養でのコロニーアッセイ(低密度培養)とモノクローナル抗体を用い、マウス胎仔腎臓における表面抗原の網羅的発現解析、細胞群の選別を行い、幹細胞・前駆細胞活性のある細胞集団の特定に努めている。 3、幹細胞学研究のヒト腎臓病研究への応用:腎臓幹細胞・発生メカニズムの知見からヒト腎臓病の発症メカニズムの応用研究を進めている。腎臓発生のキー転写因子がネフローゼ症候群(ヒト・小動物)の糸球体細胞で発現変化することを確認している。今後、本転写因子の腎炎発症・進展への関与を検討予定である。他、腎臓血管発生の代表的な血管新生因子であるVEGFの阻害薬に関連する腎障害を腎臓発生の観点から検討している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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