2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790817
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
長濱 清隆 横浜市立大学, 医学部, 助教 (00336538)
|
Keywords | 糸球体上皮細胞 / ネフリン / 慢性GVHD |
Research Abstract |
MACS法により単離した糸球体上皮細胞からmRNAを抽出し、real-time PCR法を用いて糸球体上皮細胞特異的分子の同定を試みた。特に、免疫応答関連蛋白に絞って解析を進めた。その結果、サイトカイン受容体(A)の発現がネフリン陽性分画で有意に高いことを見出した。そこで慢性GVHDモデルマウスを作成し、腎障害早期(脾細胞移入後4週)の時点で糸球体上皮細胞を単離し、mRNAの発現について対照群との比較を行った。サイトカイン受容体(A)は腎障害早期の時点で既に、実験群においてmRNAの発現が有意に増加しており、蛋白尿発症に何らかの役割を担っていることが示唆された。今後蛋白レベルの発現についてさらに解析を進め、腎障害におけるサイトカイン受容体(A)の役割を明らかにするとともに、同受容体(A)が腎予後を規定するバイオマーカーとして利用可能かどうかについても検討を行う。 in vitroでの実験を行うため、糸球体上皮細胞の培養を行ったが、体外に単離した時点で生存可能な細胞が高度に減少しており、未だ糸球体上皮細胞の株化に成功していない。今後、遺伝子導入等を行い不死化細胞の樹立を目指す。 糸球体上皮細胞におけるFcレセプターの役割を明確にすべく、Fcレセプター(FcgR)欠損BDF1マウスの作製を昨年に引き続き行った。結果、BDF1と12回のバッククロスが終了し、今後慢性GVHDモデルの作成に用いることが可能となった。
|