2009 Fiscal Year Annual Research Report
ポリグルタミン病モデルマウスの分子病態解明と新規標的分子に対する検討
Project/Area Number |
21790845
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栄 信孝 Kyushu University, 大学病院, 助教 (80423523)
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Keywords | 脳神経疾患 / 神経化学 / 神経病理学 / 脊髄小脳変性症 / 細胞内輸送機能異常 / ユビキチン・プロテアソーム / ゴルジ体 |
Research Abstract |
私たちは、新規に作成したMachado-Joseph病(MJD)のポリグルタミン鎖155を過剰発現する脊髄小脳変性症モデルマウス(MJD 155Q Tg)を中心に解析を行っている。前年度はこのマウスが約6-7ヶ月齢頃から進行性に運動機能障害を呈し、約10ヶ月齢頃に死亡することを確認した。同胞のノントランスジェニック(NTg)マウスを対照として、MJD155QTgマウスにおける変化について、病期別に発症早期から晩期において、5、6、7、10ヶ月齢オスマウスの脳および脊髄において、病理学的および生化学的検討を行った。細胞内輸送機能に重要なRab familyについては今回Rab1,4,5,6,8について検討し、シナプス関連タンパクとしてsynaptophysinやPSD-95について解析したが明らかな変化は見いだせなかった。MJD 155Q Tgマウス脊髄前角細胞において、少なくとも9ヶ月齢でゴルジ体の断片化を確認した。また、ゴルジ体の形態形成および維持に関わる分子についても解析を行い、発症早期において、変化している分子を見いだし、検討を加えている。一方、他のRab familyや、シナプス関連タンパクに関しても解析を行っている。遺伝学的にU-box型ユビキチンリガーゼであるE4Bはハエの系においてMJD polyQ毒性を抑制することが知られており、現在、九州大学生体防御医学研究所分子発現制御学分野との共同研究により、E4B欠損ヘテロマウスとの交配実験も行っており、特に細胞内輸送機能異常とポリグルタミン凝集形成の関連を検討している。このような病態に関わる分子解析により、新規治療薬の探索も行っている。
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Research Products
(5 results)