2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性パーキンソン病の原因分子LRRK2による細胞死機構の解明
Project/Area Number |
21790848
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
太田 悦朗 Kitasato University, 医療衛生学部, 助教 (60508042)
|
Keywords | パーキンソン病 / LRRK2 / 細胞内分解 / 細胞死 |
Research Abstract |
本年度は、I^<2020>T変異型LRRK2の細胞内分解と細胞死の原因を明らかにするために、1)変異分子の細胞内分解機構の解析、2)アポトーシスによる影響の解析、および3)LRRK2の機能解析ツールとしてのLRRK2安定発現SH-SY5Y細胞株の樹立、を行った。研究の成果を以下に示す。 1)V5タグ融合LRRK2(LRRK2-V5)を一過性に発現させたHEK293細胞を用いた実験から、I^<2020>T変異型LRRK2は、ユビキチンプロテアソーム系、オートファジー系の両方の蛋白質分解経路によって分解されていることがわかった。また、Pulse-Chase実験から、正常型とG^<2019>S変異型LRRK2に比べてI^<2020>T変異型LRRK2は、細胞内半減期が短いことが明らかになった。 2)過酸化水素添加によるアポトーシス誘導実験から、正常型LRRK2がアポトーシス抑制能を有するのに対し、I^<2020>T変異型ではその機能が低下していることがわかりた。さらに、I^<2020>T変異型LRRK2は、細胞内分解を止めることによって、アポトーシス抑制能の回復が認められた。また、LRRK2 siRNA導入によるLRRK2ノックダウン条件下におけるアポトーシス誘導実験から、正常型LRRK2の量的不足が、細胞死を引き起こすことがわかった。 3)正常型およびI^<2020>T変異型LRRK2-V5安定発現SH-SY5Y細胞株を樹立した。
|
-
-
[Journal Article] I^<2020>T leucine-rich repeat kinase 2, the causative mutant molecule of familial Parkinson's disease, has a higher intracellular degradation rate than the wild-type molecule2009
Author(s)
Ohta E, Katayama Y, Kawakami F, Yamamoto M, Tajima K, Maekawa T, Iida N, Hattori S, Obata F
-
Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications VOL.390(3)
Pages: 710-715
Peer Reviewed
-
-