2009 Fiscal Year Annual Research Report
ATP13A2の分子機能探索と局在異常に伴う神経細胞死の機序解明
Project/Area Number |
21790852
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
里 史明 Juntendo University, 大学院・医学研究科, 博士研究員 (10468580)
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Keywords | パーキンソン病 / リソソーム / 細胞死 / 細胞分画 |
Research Abstract |
1.ATP13A2遺伝子発現抑制によるリソソームへの影響 ATP13A2遺伝子発現抑制下における神経芽腫細胞のリソソーム数、オートファゴソーム数に変化は認められなかった。同様にタンパクレベルにおいてもリソソーム膜タンパク(Lamp1, Lamp2)、リソソーム酵素(Cathepsin D及びB)さらにLC3Bの変化は認められなかった。またこの時の神経芽腫細胞を電子顕微鏡で観察した結果、細胞内に巨大な異常構造物の蓄積、さらにFinger print様の多重膜構造物も多数認めた。この構造物がCathepsin D欠質マウスの神経細胞内に見られる異常構造物に類似することから、ATP13A2遺伝子発現抑制下におけるFIFOATPase subunit Cの蓄積を検討したが、その蓄積は認められなかった。 2.ATP13A2遺伝子発現抑制による細胞死の機序解明 遺伝子発現抑制における細胞死は、カスパーゼ阻害剤やBc12過剰発現では抑制できなかった。このことは、ATP13A2遺伝子発現抑制による細胞死がカスパーゼ非依存的であることを示唆していると考えられる。一方、Cathepsin Dの細胞質への流出が細胞死を引き起こすことが知られていることから、ATP13A2遺伝子発現抑制におけるCathepsin Dの局在を細胞分画により検討したがその局在変化は認められなかった。 3.野生型、変異体を用いた細胞死のRescue実験 新たにリソソームに局在を持つ変異体(T12M、G533R)を作製し、これらと野生型、小胞体に局在する変異体を用いて、ATP13A2遺伝子発現抑制による細胞死のRescueをTUNEL法にて検討した結果、野生型のみが細胞死を抑制した。このことから、ATP13A2はリソソームに局在し、その機能を果たすものと予想される
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Research Products
(4 results)