2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性パーキンソン病モデル細胞におけるmitophagyの細胞死における役割
Project/Area Number |
21790853
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
斉木 臣二 Juntendo University, 医学部, 助手 (00339996)
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Keywords | オートファジー / パーキンソン病 / ミトファジー |
Research Abstract |
我々の研究開始と同時期に、米国NIHのYouleらのグループがCCCP負荷によって脱分極したミトコンドリアに、選択的にparkin(遺伝性パーキンソン病遺伝子産物の一つ)が集積し、かつparkin発現依存的にミトファジーを誘導することを報告し(J Cell Biol 2008 183:795)、遺伝性パーキンソン病発症メカニズムにおけるミトファジーの重要性が認識された。 我々はPINK1およびparkinのミトファジーに対する役割を確認すべく、両蛋白を強制発現した細胞におけるミトコンドリア形態を免疫組織化学を用いて評価したところ、CCCPを負荷したHeLa細胞と同様に、強制発現24時間後の核周囲へのミトコンドリア集積、48時間後のミトコンドリア消失を確認した。同現象はオートファジー欠損細胞(Atg7 knockout mouse embryonic fibroblasts)においては観察されず、またPINK1に一部の病因遺伝子変異を導入した場合には、野生型に比しミトファジーが不十分であった(ウェスタンブロットおよび免疫組織化学により確認した)。さらにPINK1蛋白野生型のみが、autophagy調節に重要とされる蛋白LC3と一部共局在し、両蛋白が結合していることを免疫沈降により証明した。 以上より、ミトファジーと一部の遺伝性パーキンソン病発症のメカニズムとの関与が示唆された。(上記研究成果はFEBS Lettersに受理され、現在印刷中である)。現在は生細胞を用いたparkinおよびPINK1の相互作用を、共焦点レーザー顕微鏡を用い、検討を進めている。
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Research Products
(2 results)