2009 Fiscal Year Annual Research Report
好酸球分化における新規インターロイキン-5受容体の役割の解明
Project/Area Number |
21790933
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
石原 研治 Ibaraki University, 教育学部, 准教授 (00312596)
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Keywords | 好酸球 / アレルギー / 分化 |
Research Abstract |
好酸球は気管支喘息などのアレルギー疾患の病態の進行に深く関与するエフェクター細胞である。インターロイキン-5(IL-5)は好酸球の分化・成熟に必須なサイトカインであるが、分化・成熟した後の好酸球にも作用し、同細胞を活性化したりアポトーシスを抑制したりする。これまでIL-5のターゲットとしてIL-5R α(variants 1,4)鎖が同定され、IL-5の作用はすべてこの既知IL-5R α鎖を介し発揮されるものと考えられていた。しかし、IL-5が好酸球に対し分化誘導作用を発揮する分子メカニズムに関しては既知IL-5R α(variants 1,4)鎖では説明できない。本研究では新たなレセプターを探索した結果、ヒトIL-5レセプター(IL-5R)α鎖の2つの新規splicing variantsを見いだし、variant 7(AB288089)およびvariant 8(AB288090)と命名して遺伝子データベースに登録した。IL-5はこれらvariants 7,8から成るIL-5Rに作用することで造血幹細胞の好酸球への分化・成熟に関与している可能性が強いため、これまで未解明であった造血幹細胞から好酸球への分化・成熟に新規IL-5R α鎖variants7,8が実際に関与しているのかを次年度に明らかにする。本結果は、造血幹細胞から好酸球への分化機序を解明しうる可能性を持つものであり、好酸球の分化を抑制する薬物の開発につながるという意味において社会的な意義・貢献も大きい。
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[Journal Article] Effects of nickel on the eosinophil survival2009
Author(s)
Ishihara, K, Goi, Y, Hong JJ, Seyama, T, Ohtsu, H, Wada, H, Ohuchi, K, Hirasawa, N
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Journal Title
Int.Arch.Allergy Immunol. 149
Pages: 57-60
Peer Reviewed
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