2010 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインIL-17BおよびIL-17Cの自己免疫疾患における役割の解明
Project/Area Number |
21790941
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 明子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40431861)
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Keywords | 臨床免疫学 / 全身性エリテマトーデス / IL-17ファミリーサイトカイン / 内科学 / 脾臓貪食細胞 |
Research Abstract |
炎症性サイトカインであるIL-17は、関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)といった自己免疫疾患の病態に重要な役割を果たすことが知られている。IL-17BおよびIL-17CはIL-17ファミリーに属するサイトカインでIL-17と30%程度の相同性をもつ。IL-17Bは軟骨細胞や単球、IL-17Cは炎症局所のCD4^+T細胞・樹状細胞・マクロファージに発現し、IL-17産生T細胞と共同してあるいは独立に炎症反応を増強・持続させている可能性が示唆される。これまでに腎炎発症NZB/W F_1マウス脾臓および腎臓、さらに脾臓樹状細胞とマクロファージでIL-17BおよびIL-17Cの発現がみられていることを確認した。とくにIL-17Bはコントロールマウスの脾臓と比較して強く発現していた。今年度は、IL-17BおよびIL-17Cを高効率レトロウイルスにより活性化T細胞に遺伝子導入し、NZB/W F_1マウスに移入して腎炎発症率を追跡している。in vitroで、IL-17BおよびIL-17Cが脾臓貪食細胞の自己抗原提示能に及ぼす影響を検討するため、サイトカイン添加量、脾臓貪食細胞の貪食能を評価する蛍光標識ビーズの取り込みなどにつき、様々なタイムコースで検討を行っている。SLE患者のPBMCを用いてIL-17BおよびIL-17Cの発現をreal time PCRにより解析したが、疾患活動性との相関を検討するには更なる症例蓄積が必要と考えられた。合わせて血清回収も行っている。
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Research Products
(4 results)